福島県次世代育成支援企業認証制度と警備業
― イメージアップと採用力強化
延べ1,412社が活用する県の認証制度。
「きつい・休めない」と思われがちな警備業だからこそ、取得の価値があります。
「福島県内で警備員を採用したい。でも応募が来ない——」 そんな悩みを持つ警備会社の経営者に知ってほしい制度があります。 福島県が実施する次世代育成支援企業認証制度は、 子育て支援や働きやすい職場環境整備に取り組む企業を県が公認する仕組みです。 入札加点・採用広報・助成金活用まで、一つの認証が複数の効果をもたらします。
制度の概要と2つの認証区分
本制度は、仕事と育児の両立支援に積極的に取り組む中小企業や、 仕事と生活のバランスが取れる職場環境づくりを推進する企業を 福島県が認証するものです。 現在、延べ1,412社が認証を受けており(令和7年度第3四半期現在)、 四半期ごとの認証書交付が行われています。
推進企業認証
- 長時間労働の解消に取り組んでいる
- 多様な働き方が選べる
- 従業員の家庭生活参加を促進している
- ワーク・ライフ・バランス宣言をしている
- 入札加点:公共工事等 10点、総合評価 0.5点
中小企業認証
- 女性が働きやすい職場環境の整備
- 女性の採用・管理職登用の推進
- 育児休業・短時間勤務等の整備
- 男女共同参画の取組み
- 両部門同時取得も可能
福島県次世代育成支援企業認証制度 要綱・取扱要領(令和8年4月1日改正版)
※最新様式・要綱は福島県雇用労政課HP(https://www.pref.fukushima.lg.jp/sec/32011c/)でご確認ください。
認証基準の要件(最新版)
「仕事と生活の調和」推進企業認証を受けるためには、 以下の3つの前提条件をすべて満たした上で、 5つの認定要件のうち2項目以上を達成することが必要です。
※次世代育成支援対策推進法に基づく計画。策定義務のない中小企業も任意で届出可
②女性が働きやすい企業
③多様な働き方を選べる企業
④従業員の家庭生活への参加を促進している企業
⑤働きやすい職場づくりに取り組むことを宣言している企業(イクボス宣言等)
各要件には2〜4の具体的な「認定項目」が設定されており、 そのうち1つでも実績があれば1要件を満たすものとして扱われます。
認証を受けることの3つのメリット
認証取得は「書類上の称号」ではありません。 採用・入札・助成金という3方向から、 警備会社の経営に直接メリットをもたらします。
警備業が取り組むべき具体的アクション
「24時間シフト・夜勤・突発対応が多い警備業で、子育て支援なんてできるのか?」 という声をよく聞きます。しかし、完璧な制度整備が最初から必要なわけではありません。 警備業の実態に合わせた「できることから始める」アプローチで 認証要件を満たすことが可能です。
労働基準法第39条第6項に基づく計画年休制度を就業規則に導入することで、 長時間労働の解消要件と有給取得促進の両方を同時に満たすことができます。 シフト制の警備業でも「繁閑期」を見極めた計画付与は実施可能です。
長時間労働の解消 / 多様な働き方育児・介護休業法に基づく看護休暇・介護休暇は法定制度ですが、 「実際に取れる雰囲気があること」が認定上重要です。 管理者へのイクボス宣言、相談窓口の設置、 取得実績の社内掲示などがポイントになります。
家庭生活への参加促進「子どもの行事に合わせて希望シフトを出せる」仕組みを設けることで、 多様な働き方の実現を示せます。 全員が同じ柔軟性を持てなくても、 「希望を出せる制度がある」だけで評価の対象になります。
多様な働き方を選べる企業認証の前提条件として必須です。常時雇用する労働者が100人以下の事業主も 任意で策定・届出ができます(次世代育成支援対策推進法)。 計画は「計画期間・目標・取組内容・実施時期」を記載するもので、 社労士のサポートを受けることで短期間での整備が可能です。
認証の前提条件申請から認証までの流れ
「仕事と生活の調和」取組状況チェック表(基礎項目・評価項目)を使って、 現在の取組状況を確認します。不足している取組を洗い出し、 どの認定要件を目指すか方針を決めます。
新様式(令和8年4月1日~)をダウンロードして使用すること認証要件を満たすために必要な制度を就業規則に規定し、 一般事業主行動計画を策定して福島労働局へ届け出ます。 この段階での社労士への相談が最も効果的です。
社労士への依頼で就業規則整備から計画届出まで一括対応可能申請書・チェック表(基礎項目・評価項目)・添付書類を 原本1部・副本1部(計2部)用意し、 事業所所在地を管轄する地方振興局へ郵送または持参します。 南相馬市は相双地方振興局が窓口です。
相双地方振興局:〒975-0031 南相馬市原町区錦町1-30 TEL:0244-26-1117書類審査の後、地方振興局から認証書が交付されます。 認証式は各地方振興局が定期的に開催しており、 地元メディアへの掲載・広報が行われます。
認証後は、認証マークを求人票・会社案内・名刺・ウェブサイトに使用できます。 県HPへの掲載・入札加点が即時に効力を持ちます。 2年後には取組状況報告(認証を受けた月の翌月末まで)が必要です。
認証期間は2年。継続には2年に1度の取組状況報告が必要まとめ
警備業界は慢性的な人材不足に悩まされています。 だからこそ「イメージアップ」「働きやすさの可視化」が不可欠です。 福島県次世代育成支援企業認証制度は、 採用広報・入札加点・助成金活用という三拍子がそろった制度です。
本コラムは情報提供を目的としており、個別の認証取得を保証するものではありません。申請要件・様式は改正される場合がありますので、最新情報は福島県雇用労政課にご確認ください。
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