FAQ / Q&A

警備業の労務管理
よくあるご質問

指導教育責任者の残業代・社会保険手続き・仮眠時間の判断・高齢者雇用など、警備業特有の労務問題を現場のリアルと最新法令を踏まえて徹底解説します。

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このQ&Aは警備会社の経営者・労務担当者の方から実際に寄せられた相談をもとに作成しています。各回答は法令の条文・通達・判例を根拠としており、労働法と警備業法の両面から解説しています。
個別事案への適用は状況により異なりますので、具体的な対応については当事務所へお問い合わせください。

📋 目次(Q&A一覧)
結論

採用自体に特別な制限はなく、雇用契約書は通常の警備員と同じ内容で問題ありません。就労収入が増加すると保護費が段階的に減額され、収入が最低生活費を超えた場合は廃止(打ち切り)となります。

§法的根拠

生活保護受給中でも就労は可能です。警備業法第14条の欠格事由に該当しなければ採用できます。就労による収入が発生した場合、本人には生活保護法第61条に基づく申告義務があります。収入は「収入認定」の対象となりますが、勤労控除等が適用されるため、収入全額が保護費から引かれるわけではありません。

生活保護法第61条(収入申告義務) 警備業法第14条(欠格事由)
💡実務アドバイス

会社側に特別な行政手続きは不要ですが、福祉事務所から「給与証明書」の記入を求められることが多いため、速やかに対応できるよう準備しておきましょう。また、ハローワーク経由で採用した場合、特定求職者雇用開発助成金の対象となる可能性があります。

⚠️
よくある誤解生活保護受給者は採用できない、あるいは採用時に会社側で特別な行政手続きが必要だと思い込んでいるケースが多々あります。
💡
実務上の注意就労収入の増加により生活保護費は段階的に減額・廃止(打ち切り)となります。突然の収入増による保護停止はかえって本人の生活設計を崩すリスクがあるため、面接時に「どの程度の収入(手取り額)に抑えたいか」を明確にすり合わせてください。
結論

警備業法に年齢の上限規定はありませんが、高齢ゆえの事故・健康被害が発生した場合、会社が「安全配慮義務違反」に問われる法的リスクが著しく高くなります。

§法的根拠

使用者は労働者が安全に働けるよう必要な配慮をする義務(労働契約法第5条)を負います。高齢者の特性(体力低下・転倒・急病リスク等)を把握した上で適切な業務配置を行わなかった場合、事故発生時に使用者責任を問われます。また雇入時健康診断と定期健康診断の実施は法的義務です。

労働契約法第5条(安全配慮義務) 労働安全衛生法第66条(健康診断)
💡実務アドバイス
  • 採用前に健康診断書の提出を必須とし、持病・体力を正確に把握する
  • 交通誘導など危険・重労働の現場は避け、座り仕事中心の施設警備等に限定する
  • 深夜業・長時間の連続勤務は原則回避し、緊急連絡先を整備する
⚠️
よくある誤解警備業法上に年齢制限がある、または「本人の同意」さえあれば万が一倒れても会社の責任は免除されるという誤解があります。
💡
実務上の注意雇用契約書に担当できる業務範囲を明記し、6ヶ月更新等の短期契約にして、更新の都度体力や健康状態を確認して継続可否を判断できる仕組みにしてください。
結論

交通誘導2級など、会社の業務として受講を命じた資格費用について「退職したら返還させる」という契約は、労働基準法第16条(賠償予定の禁止)に違反し原則として無効です。

§法的根拠

労働基準法第16条は、使用者が労働契約の不履行について違約金を定め、または損害賠償額を予定する契約をすることを禁止しています。業務遂行上不可欠な資格(交通誘導2級や指導教育責任者等)の取得費用は、本来会社が負担すべき業務上の経費とみなされ、これを労働者に負担(返還)させる特約は実質的な違約金と判断されます。

労働基準法第16条(賠償予定の禁止)
💡実務アドバイス

会社が「金銭消費貸借契約」として費用を貸し付け、一定期間勤務すれば返済を免除するスキームもありますが、業務関連性が高い警備資格では裁判で否認されるリスクが非常に高いです。

⚠️
よくある誤解雇用契約書や誓約書に「1年以内の退職は資格費用を全額返還する」と書かせてサインをもらいさえすれば、法的に返還させられるという誤解です。
💡
実務上の注意違法な返還契約で縛るのではなく、資格手当を毎月手厚く分割支給するなど、本人が長く定着したくなるような賃金・評価制度の設計へシフトしてください。
結論

試用期間中であっても「能力不足で早々に切る」ことは解雇に該当し、客観的合理性がなければ不当解雇となります。安全配慮の観点から合意退職を目指すのが最もリスクの低い着地点です。

§法的根拠(最高裁判例)

三菱樹脂事件(最判昭和48年12月12日)により、試用期間は「解約権留保付労働契約」とされ、通常の解雇より広い範囲で認められますが、それでも「企業者として客観的に相当な理由」が不可欠です。

最判昭和48年12月12日(三菱樹脂事件)
💡実務アドバイス

悠長に教育している猶予がない(人命に関わる)場合は、指導記録を残した上で、「このままでは事故に繋がり、あなた自身の命が危ない」と情と事実をもって説得し、「合意退職合意書」を取り付けてください。

⚠️
よくある誤解試用期間中であれば、会社が「合わない」と判断した時点でいつでも自由にクビにできるという誤解です。
💡
実務上の注意高齢者を危険な現場に出し続けて事故が起きた場合、会社の安全配慮義務違反が厳しく問われます。業務に耐え得ないと判断した際は、施設警備等への配置転換の打診とセットで迅速に交渉してください。
結論

現場での警備、事務作業、教育を行う時間はすべて「労働時間」として通算されます。法定労働時間(原則週40時間)を超えた分には、当然に割増賃金の支払いが必要です。

§法的根拠

労働基準法第32条に基づき、使用者の指揮命令下に置かれているすべての時間が労働時間です。現場警備・書類作成・教育実施のいずれも区別なく通算されます。また、現任教育の実施時間も労働時間であるため、最低賃金以上の賃金支払いが必要です。

労働基準法第32条(法定労働時間) 警備業法第21条(現任教育義務)
💡実務アドバイス

1ヶ月単位の変形労働時間制等を活用し、現場シフトと事務作業のシフトを厳格に管理する体制を整えましょう。

⚠️
よくある誤解「役職手当を少し支払っているから」「指導教育責任だから」という理由で、事務作業や教育の時間を労働時間から除外してよいという致命的な誤解があります。
💡
実務上の注意現場シフトに組み込まれている指導教育責任者を「管理監督者」扱いにして残業代を払わない運用は非常にリスキーであり、未払い残業代の火種となります。
結論

原則として、自宅から現場への直行直帰は「通勤時間」とみなされ労働時間には該当しません。ただし、資機材のピックアップや乗り合い送迎を命じている場合は労働時間となります。

§法的根拠と判例

行政通達(昭和33年10月11日 基発第726号)に基づき、直行直帰の移動は原則として通勤とみなされます。なお、三菱重工業長崎造船所事件(最判平成12年3月9日)は直行直帰の移動時間に関する直接の事案ではありませんが、労働時間性の一般的判断基準(使用者の指揮命令下に置かれているか)を示した判例として参照されます。

昭和33年10月11日 基発第726号 最判平成12年3月9日(労働時間性の基準)
💡実務アドバイス
  • 現場に行く前に営業所での資機材受け取りを義務付けない
  • 社用車での他の警備員の送迎を「業務として」命じた場合、運転手の時間は労働時間になる
⚠️
よくある誤解「直行直帰」という言葉を使えば、途中で会社に寄らせたり、他の警備員を送迎させたりしても絶対に労働時間にはならないという誤解です。
💡
実務上の注意就業規則に「最初の業務開始時刻を始業とする」旨を明記し、資機材の運搬等で事実上の拘束が生じない純粋な通勤となる運用を心がけてください。
結論

最大の判断基準は「労働から完全に解放されているか」です。場所を離れることが禁止され、緊急対応や電話番が義務付けられている状態であれば、それは休憩ではなく「手待時間(労働時間)」です。

§法的根拠(最高裁判例)

大星ビル管理事件(最判平成14年2月28日)において、仮眠時間中であっても、警報が鳴った際や電話が鳴った際に「直ちに対応することが義務付けられている」場合は、使用者の指揮命令下に置かれている(労働時間である)と厳格に判断されました。

最判平成14年2月28日(大星ビル管理事件)
💡実務アドバイス

仮眠室への滞在義務や、携帯電話を常にオンにしておく指示はNGです。「手待時間」に対して最低賃金を下回る独自の安い単価を設定することも最賃法違反となります。

⚠️
よくある誤解「実際に警報が鳴って対応した時間」だけを労働時間としてカウントし、それ以外の寝ていた時間はすべて休憩として給与から差し引いてよいという誤解です。
💡
実務上の注意完全に無給の休憩とするには、緊急対応を別担当者(または機械警備等)に任せ、本人が仮眠室から外出して自由に過ごせる体制を担保する必要があります。
結論

就業規則に配転を命じる根拠規定があれば、会社は業務命令として強行できます。本人の「同意」は原則不要です。まずは書面による業務命令を行い、拒否した場合は懲戒処分のステップへ進みます。

§法的根拠(最高裁判例)

東亜ペイント事件(最判昭和61年7月14日)において、会社には広範な配転命令権が認められており、「業務上の必要性がない」「不当な動機がある」「著しい不利益を負わせる」といった権利の濫用に該当しない限り、有効と判断されています。

最判昭和61年7月14日(東亜ペイント事件)
💡実務アドバイス

「異動してくれないか?」という相談ベースではなく、「〇月〇日付で〇〇現場への配置転換を命ずる」という明確な「業務命令書」を交付してください。

⚠️
よくある誤解労働者本人の「同意」がなければ、会社は配置転換を決定・実行できないという誤解です。
💡
実務上の注意勤務態度不良を理由とする場合、それが「業務遂行上の支障」であることを客観的に説明できるよう、平素から指導記録を日報などに残しておくことが重要です。
結論

即時解雇は不当解雇リスクが極めて高いためお勧めしません。まずは「出勤停止」や「減給」等の懲戒処分を下し、損害賠償請求の可能性を示唆して本人の猛省または自主退職を促すのが実務的です。

§法的根拠

労働契約法第15条・第16条により、懲戒処分や解雇は「客観的に合理的な理由」と「社会通念上の相当性」が必要です。また、労働基準法第16条で「あらかじめ賠償額を予定する契約」は禁止されていますが、実際に発生した実損害を事後に民事上請求すること自体は禁じられていません。

労働契約法第15条(懲戒)・第16条(解雇) 労働基準法第16条(賠償予定の禁止)
💡実務アドバイス
  • 安否確認と同時に、事実と非を認めさせる「顛末書」を必ず提出させる
  • 就業規則に基づき、労働基準法の制限内での「減給」または「出勤停止」を命じる
⚠️
よくある誤解無断欠勤=即懲戒解雇できる、または損害額を給与から勝手に「天引き」して相殺してよいという誤解(全額払いの原則違反になります)。
💡
実務上の注意1回の無断欠勤での解雇は、後から「うつ病等で休んだ」と主張され敗訴するリスクがあります。損害賠償は実際に全額回収する目的ではなく、合意退職へ誘導する交渉カードとして使うのが定石です。
結論

単なる「恒常的な人手不足」を理由として有休取得を拒否(時季変更権を行使)することは違法とされる可能性が極めて高く、原則として断ることはできません。

§法的根拠(最高裁判例)

労働基準法第39条第5項により「事業の正常な運営を妨げる場合」に限り時季変更が可能です。しかし、弘前電報電話局事件(最判昭和62年9月22日)等で、使用者は代替要員の確保に客観的な努力を尽くす義務があり、シフトが組めないという慢性的な人手不足だけでは要件を満たさないとされています。

労働基準法第39条第5項(時季変更権) 最判昭和62年9月22日(弘前電報電話局事件)
💡実務アドバイス

就業規則で「繁忙期の有休取得はシフト編成の都合上、原則として1ヶ月前までに申請すること」とルール化し、直前申請による混乱を防ぐ仕組みが必要です。

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よくある誤解「代わりに現場に入る人間がいない=事業の正常な運営を妨げる」として、無条件に時季変更権が認められるという誤解です。
💡
実務上の注意力技でねじ伏せるのではなく、年末年始出勤者に対し「特別出勤手当」を支給する規程を設け、出勤する側の経済的メリットを高めて自発的な要員を確保するアプローチが実務上最も効果的です。
結論

非課税限度額の範囲内で、「1kmあたりの単価 × 往復距離 × 出勤日数」の計算式で設定します。実務上は車両の消耗品補填も考慮し、1kmあたり20円前後で賃金規程に定めるのが一般的です。

§法的根拠と算出目安

所得税法施行令第20条の2により、マイカー通勤手当の非課税限度額は距離区分ごとに定められています。非課税限度額は通勤距離に応じて国税庁が定めており、超過分は給与として源泉徴収が必要です。最新の距離区分別上限額は国税庁HPをご確認ください。またガソリン単価は変動するため、支給ルールは就業規則(賃金規程)への記載義務があります。

所得税法施行令第20条の2(非課税限度額) 労働基準法第89条(就業規則の作成義務)
💡実務アドバイス

積雪地帯では冬季(11月〜3月)に燃費が3割程度低下するため、通年平均で設定するか、冬季加算方式を取るかを検討してください。

⚠️
よくある誤解マイカー通勤のガソリン代は、会社に「実費全額を負担しなければならない法的義務」があるという誤解です(実際は規程で支給ルールを自由に定められます)。
💡
実務上の注意ガソリン相場は変動するため、不公平感を出さないよう賃金規程に「毎年〇月に単価の見直しを行う」といった改定条項を必ず入れておくことを推奨します。
結論

資格や役職名だけでは該当しません。経営参加・出退勤の自由・相応の待遇という厳しい3要件を満たす必要があり、現場シフトに入っている場合は「名ばかり管理職」と判断されます。

§法的根拠

労働基準法第41条第2号の「管理監督者」に該当するには、①経営者と一体的な決定権がある、②出退勤について厳格な制限を受けない、③地位にふさわしい賃金待遇を受けている、の3要件をすべて満たす必要があります。

労働基準法第41条第2号(管理監督者)
💡実務アドバイス

現場のシフトに組み込まれており、自分の裁量で出社時間を決められない場合は、明確に名ばかり管理職と認定され、時間外労働の割増賃金支払い義務が生じます。

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よくある誤解警備業法上の「指導教育責任者」に選任された時点で、自動的に労働基準法上の「管理監督者」になり、残業代の支払いが免除されるという誤解です。
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実務上の注意仮に管理監督者の要件を満たしたとしても「深夜割増賃金」は免除されないため、夜勤・巡察等で22時以降に稼働した場合は必ず深夜割増を支払う必要があります。
結論

可能です。いわゆる「使用人兼務役員」として、会社法上の役員としての職務と、労働基準法上の従業員(労働者)としての職務を明確に区分し、それぞれの対価を支給します。

§法的根拠

労働基準法第9条により、取締役であっても代表取締役等の指揮監督の下で労働に従事し、その対価として賃金を得ている実態があれば、その部分は「労働者」として扱われます。雇用保険の被保険者資格は、労働者としての性格が強く雇用関係が実質的に認められる場合に取得可能です(ハローワークへの確認が必要)。

労働基準法第9条(労働者の定義) 雇用保険業務取扱要領
💡実務アドバイス

区分が曖昧だと税務調査で役員賞与とみなされ損金算入を否認されるリスクがあります。株主総会で役員報酬額を明確に決議してください。

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よくある誤解取締役になった時点で労働基準法の適用から完全に外れるため、どれだけ現場で働かせてもタイムカードでの勤怠管理は不要になるという誤解です。
💡
実務上の注意従業員給与部分については、一般の労働者と同様にタイムカード等で厳密な時間管理を行い、時間外割増賃金等も適切に計算・支給する必要があります。
結論

会社が業務上の必要性から受講を指示しているため、その期間は「労働時間」となります。通常の賃金を支払う必要があり、無給扱いは違法です。

§法的根拠

行政通達(昭和26年1月20日 基収2875号等)により、会社が受講を命じた教育訓練や資格取得に要する時間は労働時間として扱われます。また、年次有給休暇は労働者が自分の意思で指定する日に与えるのが大原則(労働基準法第39条)であり、会社が資格講習のために有休消化を強制することは違法です。

昭和26年基収2875号(教育訓練の労働時間性) 労働基準法第39条(年次有給休暇)
💡実務アドバイス

「休日に無給で受講させる」のは警備業界で非常に多い未払い残業トラブルの典型です。受講日は出勤扱いとして処理してください。

⚠️
よくある誤解「資格を取れば本人の将来のためになるのだから」という理由で、無給にしたり、本人の有給休暇を強制的に使わせたりしても問題ないという誤解です。
💡
実務上の注意受講日は「出勤扱い」で所定労働時間分の賃金を支払い、試験会場までの交通費なども会社負担とするのが、労使トラブルを防ぐ適法な運用です。
結論

当然に発生します。講習時間と実業務の時間を合算し、1日の法定労働時間(原則8時間)を超えた分については、25%以上の時間外割増賃金の支払いが必要です。

§法的根拠

資格取得講習も労働時間としてカウントされるため、同日内に行われた講習時間と書類作成・巡察の実労働時間はすべて通算されます(労働基準法第32条)。合算して1日8時間または週40時間を超過した部分は、割増賃金支払い対象となります。

労働基準法第32条(法定労働時間) 労働基準法第37条(時間外割増賃金)
💡実務アドバイス

「指導教育責任者」の資格を取得したからといって残業代が免除されるわけではありません。講習日は原則そのまま帰宅させる運用が安全です。

⚠️
よくある誤解講習受講日は「現場の実務を行っていないから疲れていないだろう」と勝手に解釈し、その後に残業させても割増計算しなくてよいという誤解です。
💡
実務上の注意例えば講習が7時間あり、その後に会社に戻って3時間の事務作業をした場合、計10時間の労働となり「2時間分の時間外割増」が確実に発生します。
結論

主観での評価はトラブルの元です。取得資格、配置可能な現場の多様さ、勤怠態度など、客観的で透明性のある人事評価制度を作り、就業規則に明記して全員へ周知する必要があります。

§法的根拠

パートタイム・有期雇用労働法(第8条・第9条)により、正規・非正規間の不合理な待遇格差は禁止されています。また、賃金の決定・計算方法は就業規則の絶対的必要記載事項です(労働基準法第89条)。評価基準の説明ができない格差は違法と判断されます。

パートタイム有期法第8条(不合理な待遇の禁止) 労働基準法第89条(就業規則)
💡実務アドバイス
  • 取得資格(交通誘導2級等)による一律の手当化
  • 配置可能現場(施設、交通、雑踏すべて可能か)によるランク付け
  • 新人指導の可否によるポイント化
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よくある誤解パートやアルバイトの警備員であれば、「同一労働同一賃金」などは関係なく、会社(現場担当者)の自由な裁量で給与を決めてよいという誤解です。
💡
実務上の注意「どうすれば給与が上がるのか」を可視化した職務手当・資格手当のテーブルを整備することで、不満解消だけでなく警備員自身のスキルアップ意欲に直結します。
結論

採用時の所定労働時間(週3日)で加入要否を判断し、働き方が変わった7月のタイミングで加入条件を満たせば、雇用保険は資格取得の属する月の翌月10日までに届出が必要です。

§法的根拠

雇用保険は週20時間以上で加入義務が生じます。社会保険(健保・厚年)は原則としてフルタイムの4分の3以上で加入義務が発生します。社会保険(健保・厚年)は事実発生から5日以内、雇用保険は資格取得の属する月の翌月10日までに届出が必要です。

雇用保険法施行規則第7条 健康保険法第48条 厚生年金保険法第27条
💡実務アドバイス

従業員51人以上の企業等では短時間労働者の社会保険適用が拡大されているため、週20時間以上等の要件を満たせば4月時点から社会保険加入となる可能性があります。

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よくある誤解「最初はアルバイトだから」と全保険を未加入にし、その後フルタイムになっても手続きを放置して、実態がなければバレないだろうという誤解です。
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実務上の注意4月時点の契約書には「週3日」、7月には「週5日」の雇用契約書を巻き直すことで、年金事務所やハローワークの調査時に適法な推移を証明できます。
結論

休業中は実施対象外ですが、復職後に「警備業務に就かせる前」に、当該年度分の現任教育(合計10時間以上)を実施しなければ現場に出すことはできません。

§法的根拠

警備業法第21条および同施行規則第38条は、「現に警備業務に従事させている警備員」に対して毎年度10時間以上の現任教育を実施する義務を定めています。休業中は業務に従事していないため教育義務の対象外ですが、復職後に業務へ就かせるには教育完了が必須条件となります。

警備業法第21条(教育義務) 警備業法施行規則第38条第1項
💡実務アドバイス

復職の見込みが立った段階で現任教育のスケジュールを組み、教育実施記録(日時・内容・実施者・時間数等)を作成して3年間保管してください。

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よくある誤解年度末休業で受けられなかったのだから仕方がないとして、復職後も次の年度の教育時期が来るまでそのまま現場に出して構わないという誤解です。
💡
実務上の注意復職初日からの数日間は現場シフトに入れず社内で基本・業務別教育を実施するスケジュールを組み、受講時間分の賃金を必ず支払ってください。
結論

そのアルバイトの週所定労働時間が「正社員の4分の3以上(例:週30時間以上)」であれば、年2回の特定業務従事者健康診断の受診が法的義務となります。

§法的根拠

労働安全衛生法第66条第1項・同規則第45条により、深夜業(22時〜翌5時)を含む業務に常時従事する労働者には、6ヶ月以内ごとに1回、定期健康診断を実施しなければなりません。この適用基準は正社員の所定労働時間の4分の3以上です。

労働安全衛生法第66条 同規則第45条(特定業務従事者)
💡実務アドバイス

労働基準監督署の立ち入り検査で非常に高い確率で指摘される項目です。対象者の受診漏れがないようスケジュール管理を徹底してください。

⚠️
よくある誤解正社員ではなくアルバイトやパートタイム労働者であれば、どれだけ深夜業に入っていても会社に健康診断を実施する義務はないという誤解です。
💡
実務上の注意夜勤シフトメインで働く交通誘導員などは週30時間を超えやすいため、半年に1回の健診実施と結果の保管を必ず行ってください。
結論

警備業務において現場の警備員を個人事業主として扱うことは「偽装請負」とみなされる可能性が極めて高く、絶対に避けるべきです。

§法的根拠

労働基準法上の「労働者」に該当するかは契約名目ではなく実態で判断されます(昭和60年労働基準法研究会報告)。警備業務は配置場所・時間・手順が厳格で個人の裁量がなく、制服等も支給されるため、実質的な使用従属性があり「労働者」と判断されます。

労働基準法第9条(労働者) 昭和60年労基法研究会報告
💡実務アドバイス

税務調査で消費税・源泉所得税の追徴、年金事務所から社会保険料の遡及徴収を受けるだけでなく、警備業法違反(名義貸し等)による営業停止処分リスクがあります。

⚠️
よくある誤解「雇用契約書」ではなく「業務委託契約書」にサインをもらいさえすれば、合法的に社会保険を逃れられる一人親方として扱えるという危険な誤解です。
💡
実務上の注意場所や時間の拘束がある警備業で業務委託は成立しません。会社が倒産するレベルのダメージを受けるため、絶対に手を出さないでください。

【免責事項】本Q&Aは令和8年(2026年)5月現在の法令・通達・判例に基づき、一般的な情報提供を目的として作成しています。法令は改正される場合があり、個別事案への適用は状況により異なります。実際の対応については必ず専門家にご相談ください。

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「どのサービスが必要かわからない」という段階からでも構いません。
警備業の現場を知る社労士が、現状をお聞きした上で必要なサポートをご提案します。

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